[コンゴ民主共和国] 世界最悪のはしか流行によって奪われる子ども達の命

2020年1月21日に投稿された課題

投稿者:SHIP Secretariat

所属:SHIP

場所:地域:サハラ以南アフリカ 国:コンゴ民主共和国 市町村:

関連SDGs

課題・ニーズ

2020 年1月のCNN報道によれば、アフリカのコンゴ民主共和国(Democratic Republic of the Congo)における麻疹(はしか)の流行が近年における最悪レベルにまで拡大している。世界保健機関(WHO)も、1月9日までに同国におけるはしかによる死亡者が6000人を超えたことを明らかにしている。更にWHOの報告によれば、2019年以降、はしかの疑いのある症例は31万件も報告されており、その患者の1/4は、5歳未満の子ども達であるという。

はしかは感染力が強く、患者のせきやくしゃみなどの空気感染により広がる。また、体力の弱い子どもが感染することが多く、重症化すれば、脳炎や肺炎などの致死率の高い合併症を発症することもある。

この感染症の予防に最も有効なのはワクチン接種。しかしコンゴでは、昨年のエボラ出血熱が過去2番目に最悪なレベルで流行した際判明したように、人々の、国の医療システムへの不信感が根強い。また、一部の地域では相変わらず武装集団による抗争も勃発しており、それらが障害となり、人々の予防接種率は低いままなのだ。

国際連合児童基金(UNICEF)などの団体の発表によると、同団体は支援団体と連携して医薬品などの配布を続けているものの、こうした内情によって思うように対策が進んでいないといい、「包括的な長期計画が必要である」と強調。また、エボラ熱と比べた時、はしかの方が死者数が多いにもかかわらず、エボラ熱ほど注目が集まっていないと専門家は指摘している。

はしかの更なる拡大を抑える、または、感染後、すぐに治療を受けられるような医療システムの充実が、急務である。

課題に関する考察・その他

出典

https://edition.cnn.com/2020/01/08/health/measles-world-worst-epidemic-intl/index.html
https://www.afro.who.int/news/deaths-democratic-republic-congo-measles-outbreak-top-6000

関連サイト

参考資料