[ギリシャ] 森林火災時の避難を困難にする違法建築
2018年11月2日に投稿された課題
投稿者:SHIP Secretariat
所属:SHIP
分野・テーマ:
- 気候変動
- 災害
- まちづくり
場所:地域:欧州・中央アジア 国:ギリシャ 市町村:
関連SDGs
課題・ニーズ
2018年7月、ギリシャ・アテネ近郊で起きた森林火災は史上まれにみる大惨事となった。火災の中心地となったリゾート地マティでは焼失家屋2万5000棟以上。また人命被害では死亡者80名以上、行方不明者100名以上と言われている。
現地の報道によると、被害拡大の背景に指摘されるのは都市計画上の問題。森林に隣接する形で多くの家屋が建築され、道も狭いため、消防車などの接近を難しくした。また、こうした有事の際に正式な避難指示が出されず、政府の災害時の対応計画はあっても、自治体を含む連携が不十分だった可能性もある。
同国の国防相は被災地に違法建築が多かったことは被害拡大の一因だとし「法を守らない危険を理解するとき」との見解を示している。
課題に関する考察・その他
国連国際防災戦略事務局の水鳥氏は、ギリシャ森林火災によって失われた多くの命への哀悼の意を表し「ギリシャ及びその他の地域での災害により失われた人々の命のためにも、こうした森林火災の防止と被害抑制のための更なる努力をすべき時である」と述べ、「国や地方自治体が防災計画の策定する際には国際的な防災指針である「仙台防災枠組2015-2030」に従い火災に特化したハザードマップが構築されるべきである」との見解を示している。
出典
UN News "Greek wildfire tragedy: world must ‘step up efforts’ against deadly fire risk, says UN disaster reduction chief"
関連サイト
https://news.un.org/en/story/2018/07/1015532
http://www.bbc.com/japanese/44976556
https://www.iza.ne.jp/kiji/world/news/180731/wor18073117520014-n1.html