[イタリア] 米農作における害虫予防農薬の過剰使用による汚染

2018年9月3日に投稿された課題

投稿者:SHIP Secretariat

所属:SHIP

場所:地域:欧州・中央アジア 国:イタリア 市町村:

関連SDGs

課題・ニーズ

米はイタリアにおいて基本食物であるものの、その耕作時には環境破壊につながる問題を抱えている。深刻な不作を引き起こしかねない問題、すなわち害虫の発生を防ぐための大量の農薬使用である。 殺虫剤利用により引き起こされる環境破壊の問題は、農薬に対する抗体が生じてさらに農薬が効かなくなるという悪循環を引き起こし、環境破壊はもちろん、人体への直接的な健康被害を引き起こし、長期的に見ると農業の生態系全体の持続性をも破壊する危険をはらんでいる。 したがって、人体や環境に対する有害性、危険性を極力低減化しつつ、害虫被害を抑えて経済的痛手を被らないようにするための、米作物保護のための新たな戦略が必要とされている。

課題に関する考察・その他

イタリアでは、農生態系においてこうもりの捕食による当該の害虫の駆除、つまり自然な食物連鎖の仕組みの中で駆除する存在。YES!BATプロジェクトは、このこうもりを米の農作地に住まわせ、こうもりの食生活のなかに害虫駆除を組み込んでしまうという新たな試みである。米農作をしている水田エリアに、こうもりの普段の生態に配慮し、彼らがねぐらにしたくなるような造作を施した巣箱を設置。なお、これらの巣箱は、こうもり達がどういった害虫を捕食し、そのことによりどのような虫が駆除されたのかを形態学的および遺伝的に分析できるよう、彼らの糞を効率的に回収できるような構造になっている。


社会全体の健康維持という観点からも、安全で美味しい食料を需要目標どおりに確保することは社会にとって重要な条件ではあるが、それを叶えるための行為が自然破壊、健康被害を引き起こし、持続可能性を低めているという矛盾を起こしている。

出典

Sustainable Development Solutions Network "The Youth Solutions Report 2018"

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参考資料