[インドネシア] トイレは綺麗でも下水は未整備
2018年4月6日に投稿された課題
投稿者:SHIP Secretariat
所属:SHIP
分野・テーマ:
- 生態系
- 水
- 衛生
- 廃棄物・汚染
- インフラ・交通
場所:地域:アジア・太洋州諸国 国:インドネシア 市町村:ジャカルタ
関連SDGs
課題・ニーズ
インドネシアは経済成長目覚ましく、特に首都のジャカルタは高層ビルが立ち並び、もはや途上国という印象でない。家庭にも綺麗なトイレがあるのが普通になってきているが、その裏、つまり下水道は未整備なところが多く、地下水の水質汚染が原因の環境被害や健康被害が深刻化している。
インドネシア全体での下水道普及率は4%と他のASEAN諸国に比べても低く、ジャカルタでさえ4%程度。政府も水質汚染対策として下水道・し尿処理設備を整えようとするものの、増え続ける人口に対して、その用地確保が確保できなかったり、水路工事の計画が立たなかったりといった困難に直面している。 また、水路工事のための建築費は高く、政府の予算の問題で下水道処理推進事業が思ったように進まない可能性が高い。さらに、今まで下水道利用に対して料金を支払っていなかった国民に対して、どのように料金を支払ってもらい、運営費を賄うかも課題である。
課題に関する考察・その他
JICAもODAとして、インドネシアの下水道普及率の向上に向けて動いているが、公的資金だけでは限界があり、継続性も危うい。一方で便器メーカーはキレイな便器だけをインドネシアの顧客に販売して利益を上げている。バラバラに動くのではなく、日本のトイレメーカーがビジネスとして便器を販売しつつ、下水道普及もしくは新しい仕組みで衛生を保ち、水質汚染を防ぐイノベーションが求められている。
出典
「インドネシア国 生活排水処理インフラ整備へのバイオアルシー導入案件化調査業務完了報告書」
関連サイト
http://www.japan-alsi.co.jp/japanalsi-report12287652.pdf