[タンザニア] 土地を所有していても、法的な所有権を持たない

2018年3月15日に投稿された課題

投稿者:SHIP Secretariat

所属:SHIP

場所:地域:サハラ以南アフリカ 国:タンザニア 市町村:

関連SDGs

課題・ニーズ

 タンザニアではほとんどの人が土地の法的な所有権を持っておらず、さらには土地のわずか30%しか地図で整理されていないため、本来所有していた土地を都市開発等に伴って失ってしまうリスクがある。土地の法的な所有権を持っていないと、土地を失ってしまうリスクがあるだけでなく、資産の証明がないため金融機関からお金を借りることもできず、農業やビジネスに必要な資金投資も行えない。

また、地図上で自身の土地の正確な広さや範囲を確認することができず、近隣トラブルに繋がるケースもある。実際、2014年にタンザニア北部の村では、近隣の住民同士で土地の所有権に関し言い争いが発生し、数名の死者が出てしまう事件があった。
 しかし、村レベルでの地図が無いため、村人が登記をする場合には土地管理局の測量士 2-3 名を直接雇用することが必要であるが、それには法的知識があり、かつ測量師派遣の人件費、食費・日当・宿泊費等が支払える人に限られる。よって、所有権確定の審査にアクセスがあるのはある程度の教育を受け、英語力、法的知識があり、諸費用を払えるほどの財力がある、限られた層になっている。

課題に関する考察・その他

アフリカでは、IoT、ブロックチェーン、ドローンなどを活用し、貧困層でも自身の土地を登記できるソリューションを提供するスタートアップが立ち上がり始めている。例えば、タンザニアの Uhurulabs社は測量士の代わりにドローンが上空から土地を撮影し、地図のなかった地域の地図を作成し、村人が所有している土地の境界線を描けるようにしている。

出典

https://www.reuters.com/article/tanzania-landrights/feature-tanzania-turns-to-drones-to-bring-peace-in-bitter-fight-for-land-idUSL8N1BD36T

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参考資料