[カンボジア] 小規模農家の生産性向上の必要性
2018年1月15日に投稿された課題
投稿者:SHIP Secretariat
所属:SHIP
分野・テーマ:
- 農業・漁業
- 技術教育・職業訓練
- 雇用・労働
- 金融・保険
場所:地域:アジア・太洋州諸国 国:カンボジア 市町村:全土
関連SDGs
課題・ニーズ
世界銀行によると、カンボジアの農産業は2004年から2012年にかけて年5%の成長を遂げ、農産物(主に米)の価格や農家の平均収入も上昇していたが、2013年から2014年には成長率が2%に落ち着いている。主な原因として、2004年から2012年までは農地の拡大が農産業成長の主な要因だったが、農地に転換できる土地も少なくなり、今後の成長には農産物の「量」の上昇から「質」の向上に転換する必要がある。実際、農地は2004年から2012年までは年4.7%拡大していたが、生産性は比較的低いままとの調査が出ている。
しかし、カンボジアの農家は生産性を上げ、高品質な農作物を育てるための知識、技術、そして支援が不足している。例えば、農家は農作物を売った時に収入を得るが、収穫期以外は収入を得ることができない。しかし、農作物を育てる間も本来は肥料を使う必要があり、収入のない期間も投資が必要になる。しかし、自身の収入を完全に把握をしていない農家が多く、収入を把握していないため金融機関からお金を借りることができす、肥料を購入する資金を得られないという負の連鎖が発生している。
肥料やより効率的なツールの重要性に関する知識、それらに投資する資金へのアクセス、そして高品質な農作物を適正な価格で売買する市場など、カンボジアの持続可能な農産業の成長には様々な対応が必要になる。
課題に関する考察・その他
カンボジアの農家が持続的に高品質な農産物を育て続けるには、一回限りの支援ではなくノウハウやサービスへの継続的なアクセスが必要不可欠です。
例えば、自身の収入を把握していない農家に対し、収入や農産物を管理するツールを与え、継続的に金融サービスを受けられるようにするなど、農家が経済の輪に入れるようなソリューションを提供する必要がある。
出典
http://www.worldbank.org/en/country/cambodia/publication/cambodian-agriculture-in-transition-opportunities-and-risks