[トルコ]繊維産業で働く女性の過酷な労働環境

2020年9月15日に投稿された課題

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所属:SHIP secretariat

場所:地域:欧州・中央アジア 国:トルコ 市町村:イスタンブール

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課題・ニーズ

世界のグローバル化・ファストファッションの流行により、発展途上国の一部では多くのファストファッション工場が立ち並び地域の経済の発展に貢献しています。一方で、低価格化競争のしわ寄せが下請け企業に及ぶことで、労働環境の粗悪化・低賃金等の労働問題の温床になっているという側面もあります。

GAP, H&M, ZARAなど、世界のファストファッションブランドの製造工場が立ち並ぶトルコは、古来より美しい織物の技術が栄えてきた国です。繊維品輸出は輸出総額の25.9%を占め、繊維産業はGDPの7.5%、工場生産全体の19.9%、製造業雇用の23.9%を生み出しています。また、アパレル輸出では世界第4位、テキスタイルでは第10位に位置しています。中でも、トルコの経済発展を担う繊維産業で活躍を見せているのが女性労働者です。トルコの女性就業率が22%と、近隣の中東・ヨーロッパ諸国と比較すると低い中、繊維産業に限ってはその状況は一変し、40%までその就労率は上がります。このように、繊維産業では若者から年長者まで多くの女性労働者が働いていますが、一方で男女での労働格差は深刻な問題となっています。

 イスタンブールの繊維工場では、女性の働き方に関して、女性ならではの就労上の都合が考慮されない場合が多くあります。

例えば、職場でのセクシャルハラスメントの横行、女性社員は男性と同じかそれ以上の量の仕事を任されているにもかかわらず、低い賃金しか得られないという現状が挙げられます。また、生理による休業が有給として認められておらず、生理休業を取った際には3日分の給料をカットされるという賃金の大幅なカットも女性社員を苦しめています。

労働環境における女性の地位向上は多くの国における課題ですが、女性管理職や女性社員が多く多様性が認められる企業では、同業他社と比べ生産性が高く業績がアップしていることもいくつかの統計で指摘されています。ビジネスの成功や経済成長における女性の働く環境整備の重要性は、世界的にも証明されてきているのです。

課題に関する考察・その他

出典

An international journal on sexual and reproductive health and rights Volume 25, 2017

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参考資料