2020.3.2 SHIPニュースレター [Vol.18] 「行動の10年」始動!SDGs達成に向けてアクションを起こすためのヒント

2020-03-02

SHIPでは通常のプログラムに加えて、カスタマイズしたSDGsビジネスプログラムも個別に提供していますが、最近、高校や大学からプログラム実施の依頼を受けることが増えてきました。高校生や大学生向けであっても、単にSDGsを学ぶプログラムではなく、SDGsとビジネスがどう繋がるのかをお話しし、学生さん達にソリューションを考えてもらいます。達成期限まで10年が迫ったいま、SDGsの達成を担おうとする若者の熱意を目の当たりにすると、ベテラン社会人の我々も負けてはいられないという思いを強くします。

■ CONTENTS ■ =============================
【SDGs X ビジネス最新情報】
 「行動の10年」始動!SDGs達成に向けてアクションを起こすためのヒント
【From UNDP】
  オンラインゲーム「ミッション1.5」 地球温暖化対策を学び、政府へ提言!
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SDGs ×ビジネス最新情報】
 「行動の10年」始動!SDGs達成に向けてアクションを起こすためのヒント
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2020年はSDGsの達成目標2030年から逆算してちょうど10年となる節目の年。昨年12月、モハメッド国連副事務総長は、SDGs達成に向けて「行動の10年」
を始動させることを発表しました。発表の中で副事務総長は「行動の10年」を進めるための重要な「道筋」として、「人々の積極的な関与 “Mobilization”(動員) 」「規制緩和や法改正など国レベルでの大胆な変革 “Raising Ambition”(野心を高める)」「重要な課題に対する解決策の特定と着実な遂行 “Advance through Solutions” (解決策による前進)」の3点を挙げました。

この「行動の10年」は、1月22日の国連総会におけるグテーレス国連事務総長
の発言でも言及されました。事務総長は「21世紀の進歩を危うくし、21世紀の可能性を危険にさらそうとしている4つの脅威」として、「全世界的な地政学上の緊張状態」「存亡にかかわる気候危機」「世界的な不信の高まりと格差の
拡大」「デジタル化の負の側面」を挙げ、「行動の10年」を遂行することが「公正なグローバリゼーションを達成し、経済成長を推進し、紛争を予防しながら、これらの脅威を乗り越えるうえで中心的な役割を果たす」としています。
 
「行動の10年」の立ち上げを受け、SDGs達成に向けて世界の民間企業を束ねるWorld Business Council for Sustainable Development(WBCSD)は、民間企業がSDGsビジネスを推進するための”Principled prioritization”(原則に沿った優先順位付け)から始まる10のヒント(英文)を示しました。この中で日本企業にとって特に参考になるものとして、以下の4つが挙げられます。
 
4. Be global but think local:SDGsは全世界共通の課題ですが、各国・地域で課題の詳細は様々です。自社がビジネスを展開する国・地域の課題を理解して、戦略的にSDGsに取り組んでいる企業は「グローバル」にも最適なソリューションとイノベーションを提供できると述べられています。
 
7. Engage with stakeholders:様々なステークホルダー、時にはライバルとも連携すべきだと述べられています。同じ価値観を持つ者同士だけでコミュニケーションし続けると、思考が偏りアイデアは広がりません。同業他社とのオープンイノベーションの可能性や産学官プラットフォームの活用など、閉ざされた空間から出ることの重要性が強調されています。

8. Show your working:ここでは、自社のSDGs達成に向けた活動はオープンに
することが重要だと述べられています。自社が優先する課題を示すだけでなく、それを選んだ背景や自社の想いやこだわりを語り、課題解決のプロセスを広く知ってもらうことが重要です。それこそが顧客やステークホルダーの信頼を得ること、ブランド力を高めることにもつながります。
 
9. Repeat. Repeat. Repeat.:SDGs達成に向けた企業の取組みは、時間が経つにつれて変化する様々な外部環境・内部環境に応じて、常にその方向性を再検討し、必要に応じて修正するべきだと述べられています。自社の技術や人材、資産も時と共に変化します。一度決めた解決策をピボットし、時代の変化に合わせて柔軟に発想することで、より大きい社会的インパクトが与えられます。
 
WBCSDは2月26日付けで、SDGsビジネスを進める上で鍵となるポイントをわかりやすくまとめた“SDG Essentials for Business”というレポートも発行しましたので、併せてぜひご参照下さい。

前述のモハメッド国連副事務総長は、「『行動の10年』はSDGロードマップに命を吹き込むための機会である」と述べています。2030年は決して終着点ではなく、むしろその先の新しい世界に続く玄関口。2030年のさらに先の持続可能な社会をめざし、高い視座と柔軟な発想をもって「行動する」10年にするため、SHIPも皆さんの有益なパートナーでありたいと考えています。
 
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【From UNDP】
 オンラインゲーム「ミッション1.5」 地球温暖化対策を学び、政府へ提言!
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UNDPは、質問に答えながら地球温暖化対策を学び、推進してほしい対策を自国政府に提言できるオンラインゲーム「ミッション1.5」を立ち上げました。2015年のパリ協定で掲げられた「世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して1.5℃未満に抑える」という目標から名付けられたこのゲームは、PCやスマートフォンで、子どもでも簡単にプレイすることができます。
プレイヤーは「自然」「エネルギー」「交通」「ひと」「経済」「農業と食料」の分野ごとに「化石燃料の消費を減らすには?」「自然破壊を止めるには?」などの質問に3択形式で答え、自国にとって重要だと思う政策に投票します。現在は英語、スペイン語などの国連公用語のみですが、今後日本語版のリリースも予定しています。ぜひ、プレイしてみて下さい!

オンラインゲーム「ミッション1.5」: https://mission1point5.org/