2020.9.16 Japan SDGs Innovation Challenge for UNDP Accelerator Labs 概要説明ウェビナーの資料および動画の公開

2020915()及び2020916()に開催した「Japan SDGs Innovation Challenge for UNDP Accelerator Labs」概要説明ウェビナーの説明資料と動画を公開いたします。

概要説明ウェビナー説明資料(pdf)

概要説明ウェビナー動画

1. UNDP A-Labsについて
2. Japan SDGs Innovation Challenges概要
3. 質疑応答

対象5ヵ国のプロジェクト内容
インド:ブロックチェ―ンを活用したスパイスの生産・流通管理 
フィリピン:マニラ湾周辺の海洋プラスチックごみ削減
ベトナム:ダナン市の廃棄物処理システムのデザインと導入
トルコ:マルマラ地域の市民参加型の公共スペースの設計
マラウイ:都市部の廃棄物収集・処理・リサイクルの導入

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【Japan SDGs Innovation Challenge for UNDP Accelerator Labsについて】
SDGsが国連で採択されてすでに5年が経ちました。多くの日本企業にとってSDGはビジネスの機会であると言われるものの、そのやり方は暗中模索であるのが実態です。また、自社の活動をSDGsに紐づけて説明することで立ち止まっている企業も数多く見受けられます。コロナ禍が私たちのこれまでの価値観の再考を迫り、SDGsの達成がますます遠のく一方で、社会の大きな転換の機会も与えられています。
そのような環境下で、SDGsの課題を事業として解決するための新しい取り組みがスタートします。世界最大級の国際機関である国連開発計画(UNDP)が2019年に開始した、世界60ヵ所に展開(対象は78ヵ国)する「UNDP Accelerator Labs(A-Labs)」が特定した課題を、日本企業が「SDGs Holistic Innovation Platform(SHIP)のノウハウを活用してSDGs達成へ向けた課題解決を追求する「Japan SDGs Innovation Challenge for UNDP Accelerator Labs」を内閣府からの資金拠出を原資として実施します。
本事業は、5ヵ国のA-Labが特定した課題について、日本企業の技術・ノウハウ・ネットワークを活用した課題解決の初期段階の検討を共同で行うことを目的とします。現地課題と日本企業の強みを単純にマッチングするのではなく、事業を通した課題解決のための初期段階のプロセスである持続可能なビジネスモデルの構築とその検証プロセスを、SHIPのノウハウを活用しUNDPと日本企業が共同で行っていく画期的な試みです。
地球規模の課題解決にイノベーション活動やビジネス活動を通じて取り組みたい企業、自社の強みを社会課題の解決に活かしたい企業、国際機関と協業しSDGs達成に貢献されたい企業にとっては絶好の機会です。

【募集対象】
自社の強みを活かしてSDGs解決をめざす日本の民間企業

【今後の予定】
国別説明会(10月下旬予定)
企業からの参加募集(11月予定)
選選選定結果の発表(11月下旬予定)
プロジェクト開始(12月予定)

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[トルコ]繊維産業で働く女性の過酷な労働環境

世界のグローバル化・ファストファッションの流行により、発展途上国の一部では多くのファストファッション工場が立ち並び地域の経済の発展に貢献しています。一方で、低価格化競争のしわ寄せが下請け企業に及ぶことで、労働環境の粗悪化・低賃金等の労働問題の温床になっているという側面もあります。

GAP, H&M, ZARAなど、世界のファストファッションブランドの製造工場が立ち並ぶトルコは、古来より美しい織物の技術が栄えてきた国です。繊維品輸出は輸出総額の25.9%を占め、繊維産業はGDPの7.5%、工場生産全体の19.9%、製造業雇用の23.9%を生み出しています。また、アパレル輸出では世界第4位、テキスタイルでは第10位に位置しています。中でも、トルコの経済発展を担う繊維産業で活躍を見せているのが女性労働者です。トルコの女性就業率が22%と、近隣の中東・ヨーロッパ諸国と比較すると低い中、繊維産業に限ってはその状況は一変し、40%までその就労率は上がります。このように、繊維産業では若者から年長者まで多くの女性労働者が働いていますが、一方で男女での労働格差は深刻な問題となっています。

 イスタンブールの繊維工場では、女性の働き方に関して、女性ならではの就労上の都合が考慮されない場合が多くあります。

例えば、職場でのセクシャルハラスメントの横行、女性社員は男性と同じかそれ以上の量の仕事を任されているにもかかわらず、低い賃金しか得られないという現状が挙げられます。また、生理による休業が有給として認められておらず、生理休業を取った際には3日分の給料をカットされるという賃金の大幅なカットも女性社員を苦しめています。

労働環境における女性の地位向上は多くの国における課題ですが、女性管理職や女性社員が多く多様性が認められる企業では、同業他社と比べ生産性が高く業績がアップしていることもいくつかの統計で指摘されています。ビジネスの成功や経済成長における女性の働く環境整備の重要性は、世界的にも証明されてきているのです。

2020.9.2 UNDP(国連開発計画)のSDGsビジネスの新しい取り組みについてのウェビナーのお知らせ(9/15&9/16)

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Japan SDGs Innovation Challenge for UNDP Accelerator Labs
日本企業様向けウェビナーのご案内
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SDGsが国連で採択されてすでに5年が経ちました。多くの日本企業にとってSDGはビジネスの機会であると言われるものの、そのやり方は暗中模索であるのが実態です。また、自社の活動をSDGsに紐づけて説明することで立ち止まっている企業も数多く見受けられます。コロナ禍が私たちのこれまでの価値観の再考を迫り、SDGsの達成がますます遠のく一方で、社会の大きな転換の機会も与えられています。

そのような環境下で、SDGsの課題を事業として解決するための新しい取り組みがスタートします。世界最大級の国際機関であるUNDP(国連開発計画)*が2019年より開始した、世界60ヵ所に展開(対象国は78ヵ国)するUNDP Accelerator Labs(A-Labs)が特定した課題を、日本企業がSHIP(SDGs Holistic Innovation Platform)**のプラットフォームを活用してSDGs達成へ向けた課題解決を追求する「Japan SDGs Innovation Challenge for UNDP Accelerator Labs」を内閣府からの資金拠出を原資として実施します。

本事業は、5ヵ国のA-Labが特定した課題について、日本企業の技術・ノウハウ・ネットワークを活用した課題解決の初期段階の検討を共同で行うことを目的とします。現地課題と日本企業の強みを単純にマッチングするのではなく、事業を通した課題解決のための初期段階のプロセスである持続可能なビジネスモデルの構築とその検証プロセスを、SHIPのノウハウを活用しUNDPと日本企業が共同で行っていく画期的な試みです。

地球規模の課題解決にイノベーション活動やビジネス活動を通じて取り組みたい企業、自社の強みを社会課題の解決に活かしたい企業、国際機関と協業しSDGs達成に貢献したい企業にとっては絶好の機会だと思います。概要説明及び課題紹介を行うウェビナーを開催いたしますので、奮ってご参加ください。

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【概要説明ウェビナー】
第1回  2020年9月15日(火)12:00 – 13:00
第2回  2020年9月16日(水)18:00 – 19:00

1. UNDP A-Labsについて
2. Japan SDGs Innovation Challenges概要
3. 質疑応答

参加費:無料
お申込み:
第1回(9/15(火)12:00~13:00)申込フォーム
第2回(9/16(水)18:00~19:00)申込フォーム
問合せ先:SHIP事務局 ship@ji-network.org
※第1回と第2回の内容は同一です。どちらかご都合の良い日時にご参加ください。
※対象となる5つのA-Labが抱える社会課題の詳細は、課題紹介ウェビナー(英語)にてご説明予定です。日程は追ってSHIPホームページに掲載いたします。
※応募にあたっては、可能な限り概要説明ウェビナーと課題紹介ウェビナーの両方へのご参加を推奨いたします。

【募集概要】
・対 象 者:自社の強みを活かしたSDGs解決を目指す民間企業
・対 象 課 題 : SDG 3 (Good health and well-beingすべての人に健康と福祉を)、SDG  11 (Sustainable cities and communities:住み続けられるまちづくりを)、SDG 12 (Responsible consumption and production:つかう責任、つくる責任)、SDG 13 (Climate action:気候変動に具体的な対策を)
・活動対象国:インド、フィリピン、ベトナム、トルコ、マラウイ

【今後の想定】
1. 概要説明ウェビナー(9月15日(火)12:00 – 13:00、16日(水)18:00 – 19:00)
2. 課題紹介ウェビナー(活動対象の5ヵ国の課題を紹介。9月下旬から10月初旬を想定)
3. 募集締切(10月中旬予定)
4. 選定結果の発表(11月上旬予定)
5. プロジェクト開始(11月予定)

*UNDP(国連開発計画)は、貧困の根絶や不平等の是正、SDGsの達成に向けた取り組みを支援する国連の主要な開発支援機関であり、約170の国や地域で活動を行なっています。SDGs達成に向けた現地の社会課題等の調査・分析及び課題の解決を模索するため、シュタイナー総裁の強いイニシアティブのもと、2019年8月、世界各地に60ヵ所のA-Labを設置しました。UNDP総裁直轄プロジェクトであるSDGファイナンス・イノベーション・ローカリゼーション推進の一環として、各ラボはイノベーションの一翼を担う位置づけとなっています。
**SHIPは、SDGsの達成をイノベーションの機会として捉え、企業の技術・ノウハウで世界中の課題の解決することを目的として2016年に一般社団法人Japan Innovation Network(JIN)とUNDPが合同で設立したオープン・イノベーション・プラットフォームです。JINとUNDP駐日代表事務所が共同運営しています。

[モザンビーク] COVID−19により広がる教育格差

COVID-19の影響は世界的な経済面の格差にとどまらず、教育の格差についても顕著に表す状況を生んでいます。オンラインでの授業が一般化していく中で、インターネットへのアクセスの可否は世界的な教育格差をより一層大きくしつつあります。

先進国の高所得者層の家庭はオンライン教育への移行が容易に進んだ一方で、発展途上国を中心とした低所得者層の多い地域ではオンライン教育の十分な供給が難しい状況にある為です。

南アフリカ共和国の北西に位置する国、モザンビーク。独立直後、15年間続いた内戦によって発展が遅れたものの、アルミ製錬事業や水力発電などの大型プロジェクトによる経済の牽引、豊富な鉱物資源と農業開発のポテンシャルを活かし好調な経済成長を維持してきました。しかしながら、依然として世界の最貧困国の一つとして数えられ、特に社会セクターに多くの課題を抱えていることも事実です。

教育に関しては、94%の児童が小学校に入学しますが、そのうちの60%近くの児童が初等教育を修了する前に中退してしまいます。女性の教育水準に至っては1%の学生しか大学まで学業を続けることができない状態です。

COVID-19の影響により、対面授業が困難になった今、子供たちの学習継続はさらに困難になっています。

モザンビークでは、授業をラジオ配信で行う措置を取りましたが、教師と生徒の間でコミュニケーションを取ることはできないため、授業への質問を初め、様々な授業に必要なやりとりができない状態が続いています。